コロナ禍における渡航や移動制限で会議のオンライン化が進み、世界的に企業の出張回数が減少しています。一方で、オンライン会議で済むもの、やはり対面でのミーティングの方が効果が高いもの、直接会う価値が再認識され、自社や自身が関わる案件でも、会議や出張の目的に合わせて手法が選択されるようになっていると感じます。そんな中、ビジネストラベル業界で世界最大組織である、Global Business Travel Associationが気候変動対策の取組みを強化するという記事がありましたので、以下ご紹介します。日本では企業各社の取組みですが、このような流れが今後、見られるようになるのかもしれません。
〜サステイナビリティ・リーダーシップ評議会を招集〜
GBTAは昨年秋に新しい「サステイナビリティ・ジャーニー」を発表し、1月下旬にDelphine Millot氏をサステイナビリティ担当上級副社長に採用しました。そして今回、新しいサステイナビリティ・リーダーシップ評議会の第1期の任期(1年)を務める16社のサプライヤー・メンバーを公表しました。
〜サステイナビリティはビジネストラベル回復の重要要因〜
UBSのGlobal Head of Travelで、GBTA理事会の副会長と評議会の議長を兼任するMark Cuschieri氏は、GBTAのサステイナビリティ活動の重要性について、次のようにコメントしています。「この非常に複雑な課題に、業界全体で取組むことが必要です。そして、サステイナビリティは、ビジネストラベル回復の重要な要因となるでしょう。企業も旅行者も、出張の必要性は依然として感じており、その負荷をより良く管理したいと考えています。GBTAは、有意義な成果をもたらす世界的な取組みを支援するユニークな立場にあります。
〜GBTAの今後の主な取組み〜
GBTAのサステイナビリティプログラムは、調査、教育、アウトリーチ等、いくつかの要素を含んでいます。
– 今後数週間のうちに、GBTAはビジネス旅行業界におけるサステイナビリティの現状と、業界の環境パフォーマンス向上に向けた行動に関する調査結果を発表する予定です。
– GBTAは、11月8日にブリュッセルで第1回GBTAサステイナビリティ・サミットを開催します。これは、GBTAヨーロッパ会議の前で、国連気候サミット(COP27)と同時開催です。GBTAは、パリ気候目標に沿ったビジネス旅行セクターの脱炭素化に向けた具体的な解決策を提示する予定です。
– 8月14日から17日までサンディエゴで開催されるGBTAコンベンションでは、サステイナビリティが主要テーマとなり、8月16日にはサステイナビリティに焦点を当てます。
– GBTAは、企業の出張管理者向けに、持続可能な出張プログラムの構築と出張者の行動への影響をサポートする教育プログラムとツールキットを開発しています。
「GBTAの長期ビジョンは、ビジネスパーソンを旅行でつなぐことで、地球や地域社会にプラスの影響を与えることです」とMillot氏はコメントしています。「グローバルなビジネストラベル部門が一丸となることで、気候変動対策や企業の責任に大きな影響を与えることができます。業界全体で協調し、共に整備するのに最適な道のりだと考えています。」
出典:MPI NEWS BRIEF March 24, 2022
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