MICEのレセプションではワインを出す機会も多々あり、どんなワインを出すか提案・セレクトしたり、主催者やミーティングプランナーにテイスティングしていただいたりしますよね。そこで、最近耳にする、自然派ワイン、ナチュラルワインについてご紹介します。
「自然派ワイン」という言葉には明確な定義がなく、自然と共生し、栽培・醸造過程で人の介入を最低限にして、自然の力を最大限に引き出すように造られたワインです。「ナチュラルワイン(英語:Natural Wine)」「ヴァン・ナチュール(仏語:Vin Nature)」とも言われます。
こうして造られたワインは、ブドウの持つパワフルさやピュアな味が出ていたり、造り手の想いが色濃く反映されており、土地や環境に配慮し手間を惜しまず造られていることが人気を高めている理由の1つなのだと思います。
自然派ワインと呼ばれる中には、いくつかのブドウの栽培方法が含まれます。
●オーガニックワイン
化学肥料や化学合成農薬を使用せず、遺伝子操作を行わない有機農法で作られたブドウを使用したワインで、「ユーロリーフ」や「AB認証」等の認証制度あり
●リュット・レゾネ(減農薬農法)
除草剤や殺虫剤、化学肥料の使用をできるだけ控え、環境に配慮しながらも農業を継続する上で必要な量の農薬等を使う方法
●ビオロジック
一般的に「オーガニック」と言われる有機農法で、有機肥料を使用し、殺虫剤、除草剤、化学肥料は使わない
●ビオディナミ
ビオロジックに天文学の要素や占星術を加えた、オーストリアの学者ルドルフ・シュタイナーが提唱した農法。月や天体の運行に合わせてブドウの育成を行う
また、人工的に培養した酵母ではなく、天然酵母を使用するものが多く、酸化防止剤である亜硫酸等を不使用または最小限に抑えるものがほとんどです。「亜硫酸」と聞くと、体に悪そうというイメージを持つ方がいらっしゃるかもしれませんが、これはバクテリアの繁殖による味や香りの変化、腐敗を抑えたり、酸化による味わい・香り、見た目の変化を抑えるもので使用量の最大限度は法律で定められています。そして、亜硫酸はブドウが発酵しワインになる過程で副産物として自然に発生するものでもあるため、「無添加」はありますが、含有量ゼロのワインは存在しません。
これまで弊社では「自然派ワイン」限定、というようなリクエストは受けたことはありませんが、開催地域で造られているワインや国産ワインを希望する主催者はいらっしゃいます。日本でもワイナリーが増え、生産者の想いがこもった、美味しいワインが沢山ありますので、ぜひ飲み比べてみてください。
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