<海外情報>ハワイ州、ホテルでの小型アメニティの無料配布を違法とする法案検討

日本でもホテルにおけるアメニティ配布で、小さなプラスチック容器のシャンプー等を浴室に備付けの大きなボトルへ変更したり、必要なアメニティをロビーからピックアップするスタイルが増えてきていますが、ハワイ州では使い捨て容器の無料配布を違法とする法案が検討されています。自然に関連する観光コンテンツが多いハワイではプラスチック対応は喫急の課題で、取組み自体には賛同を得られているようですが、対策へのスピード感はステークホルダーにより意見が異なるようです。日本ではすぐに追随するという動きにはならないと思いますが、どのように意見の相違部分を着地させるのか、先進事例として参考になると思いますので記事をご紹介します。進捗も本ウェブサイトでご紹介していければと思います。

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〜ホテルでの使い捨てプラスチック容器を廃止、ディスペンサーを奨励へ〜

ハワイ州議会では、州内のプラスチック問題の解決策を模索しており、ホテルで使い捨てのプラスチック製アメニティを廃止し、代わりにシャンプー、コンディショナー、石鹸などをディスペンサーで提供するよう奨励する法案が検討されています。

客室に置かれている小型容器は大した量に見えないかもしれませんが、たった1つのホテルチェーンで使用する容器は1年間に数億個にものぼります。

「この法案はハワイが観光立国として、いかに環境の大切さや持続可能な観光に取組んでいるかを伝える機会にもなります」と、下院エネルギー・環境保護委員会の議長、Nicole Lowen下院議員(民主党)は語っています。

Lowen議員は、この法案の提案者の一人であり、観光業界は既に使い捨て容器への対策を始めていると考えています。

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〜ハワイで将来的に使い捨てペットボトルを禁止する法案の可能性〜

Marriottは年内に全世界でペットボトル使用を廃止すると公約しており、Hyattも2021年に公約しています。大手チェーンHoliday Innも使い捨て容器の不使用を進めています。

ハワイ州観光宿泊協会会長兼CEOのMufi Hannemann氏は、「この法案や一連の立法措置について、我々はあまり問題視していません。全てタイミングの問題であり、全てのホテルチェーン・ホテルブランドは一斉にではなく、各自が取組んでいるという事実を理解してもらうことが重要です」と語っています。

この法案では、50床以上のホテルでは2024年に、50床未満の宿泊施設では2025年に、小さなプラスチック容器に入ったアメニティを配ることが禁止されることになっています。

Lowen議員は協会が消極的であると言います。その一方で、月日の経過とともに埋立地にはより多くのプラスチックが運び込まれています。

〜オアフ島ではゴミ焼却施設で発電〜

Surfrider Foundation Hawaii地域マネージャーのLauren Blickley氏は、「200室ある一般的な4つ星ホテルでは、毎月30万個以上の使い捨てプラスチックが使用されているという調査結果がある」と述べています。

オアフ島のゴミは、H-Power *1で燃やされ、発電されます。
*1:オアフ島西部に位置するゴミ処理発電所。ゴミを1600〜2300度で高熱焼却し、その際に発生する蒸気で電力発電、島の電力需要の最大10%を供給している。

Blickley氏は、プラスチックは「どのような形であれ、生分解することができず、特にホスピタリティ産業を見ていると、その大部分がリサイクルされていません。そのため、近隣の島の埋立地やオアフ島のH-Powerへ直接運ばれています。プラスチックを燃やすと環境に有害な化学物質が大量に放出されることになります」と述べています。

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この法案は第1回読上げ(First Reading)は済んでおり、2月3日(木)午前にエネルギー・環境保護および労働・観光委員会で公聴会が開かれます。

出典:MPI NEWS BRIEF February 4, 2022

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