今年2月に実施されたMPI(Meeting Professionals International)の調査によると、2019年と比較し、サステイナブルイベントを企画する重要性は変わらないと回答した方が約半数の46%、以前よりは重視しないが22%、重視するが32%という結果が出ました。
ではプランナーは開催経費とサステイナビリティ、どちらを重視しているのでしょうか?約半数がどちらも同じ位のウェイトを置いていますが、44%が価格を重視するという回答でした。
IACC (International Association of Conference Centers) では2019年調査においてミーティングプランナーへの「将来的に最も重要な会場要素は何か」という質問に対し「社会性と倫理性」が2番目に重要な要素として挙げられたことを受けて、2020年の調査では会場運営者にも同じ質問をしたところ、「社会性と倫理性」が最も重要な要素として挙げられており、主催側だけではなく、受入れる事業者側でも重視していることが明らかになりました。
2019年にEIC(Events Industry Council)が行なった調査Sustainability in the Events Industryは、回答者の72%がイベント主催者であり、主催者やミーティングプランナーのニーズを色濃く示していると言えるでしょう。
イベントで実施されている具体例を見てみると、ベジタリアンメニューが77%と最も高く、次いでアレルギー対応メニューが73%と日本でも既に行われている取組みです。3番目にグラスと給水ポイントの設置が入っていますが、現在は新型コロナウイルス感染症対策でピッチャーやウォーターサーバーの利用が一時的に避けられる傾向にあるものの、日本でもこのような形で飲料を提供する会場は増えつつあります。
「サステイナビリティ」と聞くと少し身構えてしまいますが、こうして見てみると、意外と難しいことではなく、すぐに取り組めそうなものが大半です。
一方で、同調査では、RFP(提案依頼書)やプロポーザルにサステイナビリティを盛込むことへの期待にギャップがあることが明らかになっています。主催者の3分の1はRFPにサステイナビリティに関する質問/項目を含んではいないものの、サプライヤーからの提案書に情報が盛り込まれていることを期待しています。サプライヤー側では、全ての提案書にサステイナビリティを記載している割合が36%に過ぎず、40%は主催者から質問されるのを待っていました。
この結果を見ると、RFPでは触れられていない場合でもサステイナビリティに関する記載を行う方が競争力が高まりそうです。
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